制作のポイント
PRODUCTION POINTS
取扱説明書制作、作成のポイント
取扱説明書制作のポイント
MANUAL DESIGN
POINT
1
ターゲットを想定する
製品などの設置方法や使用方法、トラブルシューティングなどに対応するための冊子... それが取扱説明書の主たる用途です。
取扱説明書を作成するにあたって、その製品の想定ユーザーといったターゲット層を絞り込むことはもちろん、実際どんな人が、どんな時に読むものなのかといった、使用シーンをイメージしておくことが大切です。
また、取扱説明書やマニュアルは積極的に読まれないものだという認識を持つことも重要です。
POINT
2
ユーザー視点に立つ
取扱説明書は製品の一部であると考え、製品の使いやすさと同様に、ユーザビリティを第一に考えて作成することが大切です。
製品の機能など技術者的な視点でまとめるのではなく、あくまでもユーザー視点で、ユーザーが知りたいことが的確に分かるよう目的別に、検索しやすい、見やすい、わかりやすい内容でまとめることが必要です。
POINT
3
台割を考える
取扱説明書で取り上げる内容を整理した後、全体のページ構成を考えるベースとなる「台割」を作成します。
「台割」を作ることで、掲載する内容や、それぞれのボリューム、読み進めていく順番などを見える化すると同時に、取扱説明書作成において必要な業務要素が俯瞰できるようになるなど、スケジュール進行においても欠かせない重要なものです。
POINT
4
イラストや写真を使う
取扱説明書は積極的に読まれないものという認識のもと、イラストや写真といった図版を積極的に使用して、視覚的に分かりやすく説明していくことがポイントです。
取扱説明書が読まれるシーンを考えた場合、説明文を読みこむよりも図解による説明がより効果的なケースが多く考えられます。
また、ピクトグラムやアイコンなどの記号を使用するなど、視覚に訴える直感的な表現を意識したデザインも大切です。
POINT
5
目次・索引を考える
優れた取扱説明書は分かりやすい内容はもちろんのこと、知りたいことがすばやく見つかる、高い検索性を備えています。
見やすく知りたい箇所にすばやくアクセスできる整理された目次や索引を作ることがポイントです。
また、項目別にタブを設けるのもユーザビリティを高めるために有用です。
POINT
6
フォーマットを決定する
紙に印刷された冊子というフォーマットが取扱説明書の主流でしたが、PDFやHTMLといったデジタルメディア、さらには動画を使ったものなど、さまざまなフォーマットが採用されています。
内 容 | |
---|---|
紙 取扱説明書 |
従来からの馴染みがある形態で、特別な機器を使うことなく内容にアクセス可能です。 デメリットとしては印刷コストや保管スペースが必要となることなどです。 |
PDF 取扱説明書 |
サムネール表示や検索機能、リンク機能などを埋め込むことができるなど高い利便性や、プリントアウトすれば紙と同様に使えるなど、主流になりつつあります。 PCなどのデバイスは必要ですが、印刷や用紙といったコストがかからないのが特長です。 |
HTML 取扱説明書 |
Webサイトのような視覚効果が表現でき、イラストのある部分にカーソルを置くと用語の解説文があらわれたり、動画を埋め込んだり、検索窓の設置など、ユーザビリティを高めるさまざまな仕様を盛り込むことが可能です。 PDFと同様にPCなどのデバイスやインターネット環境が必要になります。 |
動画 取扱説明書 |
文字や図版だけではわかりにくい内容を、動画ならではの視覚と音声を使って効果的に分かりやすく伝えることが可能です。 動画単独で使用する他に、紙やPDFの取扱説明書にQRコードを記載することで、詳細動画にリンクするなどの使い方が考えられます。 |
POINT
7
製造物責任法(PL法)対策をする
取扱説明書には必ず使用上の注意、安全に使用するための正しい使用方法などを明記する必要があります。
ユーザーの間違った使い方や予期せぬ使い方から発生する事故の可能性を考慮し、安全に製品を使用してもらうと同時に、事故によるメーカーのリスクを減らすといった、PL法対策といった点からも大変重要なポイントです。
POINT
8
文章の品質を向上させる(校閲)
すべての文章作成、デザイン作業が終わったらしっかりと校閲を行うことが重要です。
校閲とは誤字や脱字、間違った助詞の使い方、文体の不統一といった日本語の誤りはもちろん、操作方法や説明が正しいか、矛盾した表現がないかなど、記載された内容すべての要素をしっかりとチェックする作業です。
数人で行い、実際に文章を声に出して読むなどの読み合わせを行うなど、細かい作業を根気よく行うことが大切です。
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